2011年06月26日

線香花火

小さな頃、僕は線香花火が好きでした。最後の最後ですよね、線香花火は。華やかさも、勢いもない。興奮も盛り上がりもない。静かな花火。闇の中で小さな輝きを見せてくれる。夏の夜の楽しみの終わり…子ども心で何とも言えない淋しさに包まれながら、でも線香花火を見つめていると心の中に小さな温かさが生まれる。健気にも最後は先にオレンジの光の大きな玉を作り、それでも小さな小さな輝きを放つ。懸命にまだ終わりじゃないよ、と淋しい気持ちの僕に語りかけてくれているような…だんだん光の玉が大きくなって落ちそうになっても、しっかりくっついている。終わりを迎えたくない僕の心のように。その光の玉はポトリと落ちる…ガッカリするけど、その線香花火の最後の踏ん張りを見ると満足感も持てた。そして小さな僕の楽しみな夏の夜が終わりを迎える。心の残像に暗闇の中の健気な小さな輝きを残して。そして夏の蒸し暑い夜気に包まれて静かに終わりを受け止める。この年になって改めて感じる。派手でなくても華やかでなくてもいい、自分の人生を最期の最期まで自
分の命の輝きを失わない生き方をしていきたいと。線香花火のように。
posted by Takahata at 01:08| Comment(15) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする