2022年03月16日

集団

おでん。小さな鍋の中で様々な具材が一緒に煮込まれている。その中で誰が一番人気ある具材なのかを競い合う。たかだか小さな鍋の中の話なのに。しかし、どの具材も実はメインになりうる。こんにゃくは味噌田楽では主役だし、卵は目玉焼きで。個々でも単独に生きていける者達が集まって鍋という組織の中にいるからこそ美味しくなるのだろう。そんな中で小さな競い合いをするくらいなら、自分の持ち味を最大限に出し切って、鍋の中全体をさらに美味しくしていけばいい。個々が出した旨味が全体に融合して全体の旨味になり、全体の旨味がさらに個々の旨味を引立てていくような循環。それこそがまさしくお互いを生かし生かされることのような気もする。ただし、人気競争でなく、自分自身の旨味を常に高めていかなくてはならない。全体の一部だからいいやっていう個が集まっても意味はないのだから。個でも主役に立てるだけの自分だからこそ。
posted by Takahata at 00:10| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする