優勝を果たしてのインタビューの間、涙ながらに語るスタンドにいる控え選手に対しての愛情のこもった労いの言葉に心を打たれた。格好つけた飾られた言葉ではなく、心から素直に突き上げてくる言葉。照れもなく感情をありのままに晒して、仲間達にありがとうという言葉を何度も口にする。
たった一度も試合に出た自分も含めて選手達のことを口にすることはなかった。試合に出ることができずにスタンドで応援することしかできなかった仲間達に対する深い愛情と心からの感謝の想い。そんな仲間達の悔しさや辛さや悲しみなどが入り混ざった複雑な思いを誰よりも感じていたのだろう。
言葉というのは単なる意味を共有する一つのツールでしかない。そのツールには使い手の心が表れる。あるいはそのツールにどれだけ自分の心の想いを込めて使えるのか。言葉としての言葉で終わるのか、言葉に愛情が込められているのか。
22才の若者の言葉。その言葉を聞きながら、もし自分が若返れるなら、もう一度このようなキャプテンの元でスポーツに打ち込んでみたいと感じた。愛情のあるキャプテンの元には愛情のあるチームが作られていく。
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