2022年08月21日
体を健康にする
心身一如という言葉がありますが、心は身体に、身体は心にと相互に深い影響を及ぼしていきます。アスリートと接していてよく感じるのですが、身体がたるんできていると感じる時はたいてい心も緩んでしまっていたり、身体が引き締まっていると心も張りがあったりするものです。特にスランプのような不安定な状況に陥ってしまった時などは心の不安定さが様々な身体症状になって表れます。心身的な胃腸の不調、皮膚への吹出物の増加、不眠症気味になったり、中には不整脈になる選手もいたりします。そうした体調の不良が心もさらに落ち込ませてズルズルとスランプが長引いていったりするのです。その意味でも不安定な時には、心は当然のことですが、身体の健康を意識していくことは大切になります。身体から心へとアプローチしていくのです。人間は緊張した時には自律神経の交感神経優位の状態になり、身体に緊張した時には唾液の分泌量が減少したり、心拍数が早くなったり、血管が収縮したり、胃腸の働きが悪くなるなどの様々な症状が表れます。このように心が不安定な時には、そうした身体に表れる様々な症状を緩和させていくことで、心をリラックスした安定した状態へと導いていく方法もあります。現代人は生活も不規則になったり、多くのストレスを抱え込んだり、ネット社会の影響などにより自律神経に乱れが生じやすいと言われています。ましてや、自分自身が不安定な社会状況に置かれたりしてしまうと、常に不安や心配、無力感などに終始つきまとわれたりしてしまいます。そうなると身体に様々な不調が表れてきたりしてしまいます。そうした体調の乱れがさらに心の乱れに繋がっていって、それがさらに身体へ……という具合に負のスパイラルへと繋がっていってしまうのです。その負のスパイラルをどこかで断ち切っていかないと大変な心身不調に陥ってしまいます。だから不安定な時こそ、いつも以上に身体の調子に自分の意識を向けていくことが大切になるのです。不安定な時にはまずよくあるのが、生活の乱れです。そして気持ちが塞ぎこんでしまうため心も開放的にならないので、外出の機会が減ってしまいがちになります。当然、そうなると人とのコミュニケーションの機会も減少してしまいます。身体の安定を図る意味でもこうした陥りがちな生活の習慣を意識して正していくことも手をつけやすいことの一つだと思います。
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